やさしい性格同士のはずなのに、なぜかすれ違ってしまう。ENFJとINFPの関係には、そんなもどかしさがつきまといます。この記事では、両タイプが「合わない」と感じやすい瞬間や根本的な価値観の違いを7つの視点から解説します。相手を理解できずに悩んでいる方へ、性格傾向のズレとその対処法をやさしくお伝えしていきます。
- ENFJ INFP 合わない理由を知る前に|基本的な性格の違い
- ENFJ INFP 合わない理由①|決断の速さが合わない
- ENFJ INFP 合わない理由②|気配りの方向がずれる
- ENFJ INFP 合わない理由③|感情表現の仕方が真逆
- ENFJ INFP 合わない理由④|優先するものが違う
- ENFJ INFP 合わない理由⑤|対人関係の温度差
- ENFJ INFP 合わない理由⑥|問題解決のアプローチの違い
- ENFJ INFP 合わない理由⑦|深く考えるテーマがずれる
- 読書処方箋|すれ違いに悩むあなたへ届けたい3冊
- 心を整える読書術|ENFJ・INFPタイプに合った読み方の工夫
- まとめ|やさしさのすれ違いに気づけたあなたへ
ENFJ INFP 合わない理由を知る前に|基本的な性格の違い
ENFJとINFPは、どちらも「人にやさしい」と評価される性格です。けれども、そのやさしさの“方向性”が違うため、表面的には似ていても、深く関わるほどすれ違いを感じることが多い組み合わせだと言えます。
ENFJは周りの期待や空気を察して、行動や言葉で相手をサポートするのが得意なタイプです。対してINFPは、自分の内面の気持ちや理想をとても大切にしており、無理に合わせたり外の刺激に飲まれたりすることに強いストレスを感じます。
このように、どちらも「相手を大切にしたい」と思っていても、相手の価値観をうまく理解できなければ、親切心が裏目に出てしまうこともあるのです。
この記事では、ENFJとINFPが「合わない」と感じやすい7つのポイントを紹介し、それぞれの違いを理解するきっかけをお届けします。どちらが悪いのではなく、「ちがい」があるだけ。そう思えるようになると、少しずつ関係は楽になっていきます。
ENFJとINFPの共通点と違い
ENFJとINFPは、一見とてもよく似ているように見える関係です。
どちらも「人の気持ちを大切にする」「対立を避けようとする」「相手のために行動したい」といったやさしさを持っています。
共通している点は、以下のようなところです。
- 人の痛みに敏感で、思いやりがある
- 他人に迷惑をかけたくないという気持ちが強い
- 相手の本音を知ろうとする姿勢を持っている
ただし、似ているからこそ気づきにくい“違い”も存在します。
ENFJは、まわりの期待や社会的な役割を意識しながら行動する傾向があり、INFPは、自分の信念や感情に従って判断することを大切にします。
この違いが、話し合いのときや行動の選び方に影響し、すれ違いを生み出してしまうことがあるのです。
つまり、ENFJとINFPは「やさしさの方向」が異なっているのです。
その違いを理解することで、見え方がガラッと変わり、より良い関係へと進むことができます。
なぜ似ているのに合わないと感じるのか
ENFJとINFPが「合わない」と感じる理由は、価値観の深い部分に違いがあるからです。
どちらも思いやりがあり、人を大切にしたいという気持ちは同じですが、その「大切にする方法」が正反対になることがあります。
たとえば、こんな場面でズレを感じることがあります。
- ENFJは「動いて示すこと」で気持ちを伝えたい
- INFPは「そっと見守ること」で愛情を示す
- ENFJは「役に立ちたい」と思って手を差しのべる
- INFPは「自由にさせてほしい」と感じてしまう
このように、どちらも良かれと思って行動しているのに、相手には「押しつけ」や「無関心」に見えることがあるのです。
合わないと感じたときは、「相手が悪い」のではなく、「考え方が違うだけ」と思えることが大切です。
違いを知ることで、「そういう見方もあるんだ」と気づけるようになります。
似ているからこそ、すれ違いが深くなることもあります。
ですが、その先には「違いを越えて理解し合える関係」が待っているかもしれません。
ENFJ INFP 合わない理由①|決断の速さが合わない
ENFJとINFPは、物ごとに対する決断のスピードが大きく違います。ENFJは、状況を見てすぐに「今何をすべきか」を判断し、すばやく動ける人です。周囲の人からも、頼りにされる場面が多いでしょう。
一方でINFPは、じっくり考え、自分の気持ちと向き合ってからでないと動けないタイプです。何かを選ぶときも「本当に自分が納得しているか」が大事で、急がされることに強いストレスを感じます。
この違いによって、ENFJは「なんでそんなに時間がかかるの?」とイライラしやすくなり、INFPは「急かされてしんどい」と感じてしまいます。どちらも間違っているわけではなく、ペースが違うだけなのです。
大切なのは、お互いに「自分と同じスピードで動く必要はない」と認め合うことです。ENFJは少しだけ待つことを覚え、INFPは「急かしているつもりはない」と理解できれば、無理のない関係が築けるはずです。
ENFJの「すぐに決めたい」本音とは
ENFJがすぐに決めたがるのには、理由があります。
それは、「相手を困らせたくない」「場をまとめたい」という強い気持ちから来ていることが多いのです。
たとえば、誰かが迷っているとき、ENFJは次のように感じやすくなります。
- 「長引くと空気が悪くなるかもしれない」
- 「決まらないと、みんなの予定が立てられない」
- 「自分が早く動けば、他の人も安心するはず」
このような思いやりが、逆に「せっかち」「押しつけがましい」と誤解されることもあります。
大事なのは、ENFJ本人も「自分のペースがすべての人に合うわけではない」と知っておくことです。
少し待つだけで、相手の安心につながることもあります。
まとめると、ENFJがすぐに決めたがるのは悪気ではなく、相手のためを思っての行動なのです。
そのやさしさが伝わるよう、言葉を選ぶ工夫も必要かもしれません。
INFPが決断をためらう心理
INFPがなかなか決められないのは、ただの優柔不断ではありません。
本当は、自分の気持ちと向き合いながら「後悔のない選択をしたい」と強く願っているからです。
たとえば次のような気持ちが、INFPの心の中にはあります。
- 「本当に自分が望んでいるのか、確かめたい」
- 「誰かを傷つけてしまわないか不安」
- 「選んだあとに『やっぱり違った』と感じたくない」
このような思いが強いため、どうしても結論を出すのに時間がかかってしまいます。
ただ、INFP本人も「遅くなって申し訳ない」と感じていることも多く、焦らされるとさらに混乱してしまうことも。
そんなときは、周りが少しだけ待ってくれるだけで心が軽くなることがあります。
逆に、急がされると「選ぶ自由を奪われた」と感じてしまい、さらに距離をとろうとするかもしれません。
まとめると、INFPの慎重さは「自分も人も大切にしたい」というやさしさの表れです。
その心に寄り添うことが、よい関係への第一歩になります。
ENFJ INFP 合わない理由②|気配りの方向がずれる
ENFJとINFPは、どちらも「思いやりの人」です。しかし、その思いやりの表し方が異なるため、ときにぶつかってしまうことがあります。
ENFJは相手の気持ちを先回りして考え、必要そうなことを進んでしてあげる性格です。たとえば「疲れていそうだから、手伝ってあげよう」と動きます。一方でINFPは、相手の自由を大切にするタイプ。必要以上に手を出されると、「自分のペースを乱された」と感じることがあります。
この違いにより、ENFJの行動がINFPにとっては「ありがた迷惑」に思えることも。逆に、INFPの反応が薄く見えて、ENFJは「せっかく気をつかっているのに…」と寂しく感じてしまいます。
解決のヒントは、「相手にとってのやさしさ」を知ろうとすることです。ENFJは手を出しすぎず見守ること、INFPはしてもらったことに小さくても反応を返すことで、誤解はぐっと減ります。
ENFJの「してあげたい」気持ち
ENFJが相手のために動きたくなるのは、相手に喜んでほしいというやさしい気持ちからです。
でも、その気づかいや行動が、相手にとって負担になることもあります。
ENFJはこんな思いから動くことが多いです。
- 「自分が動けば、相手が楽になるはず」
- 「言われる前に助けるのが親切」
- 「相手の気持ちを先に察することが大事」
ただ、相手によっては「まだ頼んでないのに…」と感じたり、自由がなくなったように思われたりすることもあります。
とくにINFPのように、心の中のペースを大切にする人に対しては、先回りの行動がかえってプレッシャーに感じられることもあります。
だからこそENFJは、「相手が望んでいるかどうか」を見極めながら、少しだけ待つことも意識してみるとよいかもしれません。
あなたのやさしさは十分伝わっています。だからこそ、「してあげたい」という気持ちに、少しだけ“ゆとり”を添えると、もっと伝わりやすくなります。
INFPが距離を置きたくなるとき
INFPが人と距離を置きたくなるとき、それは「冷たいから」ではなく「心を守るため」の行動であることが多いです。
気づかいに疲れたときや、自分のペースが乱されたとき、そっと離れることで自分を落ち着かせようとしています。
たとえば、こんなときにINFPは一歩引きたくなります。
- 相手の気づかいが過剰に感じられたとき
- 自分の考える時間や空間が奪われたとき
- 「こうしたほうがいい」と押されすぎたとき
ENFJのように「人に尽くすのが喜び」というタイプの人と一緒にいると、「合わせなきゃ」と思って無理をしてしまうこともあるのです。
そのため、INFPが少し距離を取るのは、相手を拒絶しているのではなく、「これ以上無理をしないようにするため」の選択です。
ENFJがこの行動を「嫌われたのかも」と受け取ると、すれ違いが生まれやすくなります。
でも、実際は「少しだけ時間をください」というサインなので、そっと見守ることで、関係が深まることもあります。
INFPの距離感は、自分の心を整えるための時間。その理解が、安心できる関係を育てる第一歩になります。
ENFJ INFP 合わない理由③|感情表現の仕方が真逆
ENFJとINFPは、感情の表し方に大きな違いがあります。ENFJは、自分の気持ちを言葉や行動でわかりやすく伝えるタイプです。「ありがとう」「うれしい」「つらい」と、感情を外に出すことで関係を深めようとします。
一方、INFPは気持ちを心の中で静かに味わう性格で、感情をすぐに言葉にするのが苦手です。特に、大勢の前や急な話題では、自分の気持ちを整理するのに時間がかかります。
この違いにより、ENFJは「何を考えているのかわからない」と不安を感じ、INFPは「干渉されすぎてつらい」と思ってしまうことがあります。ENFJは“感情を共有したい”、INFPは“感情を守りたい”という気持ちが強いのです。
だからこそ、お互いに「出し方は違っても、感情はある」という前提で接することが大切です。ENFJは無理に引き出そうとせず、INFPのペースを待つ姿勢を持ちましょう。INFPも少しずつ、気持ちを共有する勇気を持つことで、誤解が減っていきます。
ENFJが沈黙に不安を覚える理由
ENFJは、相手の表情や言葉から気持ちを読み取り、円滑な関係を築こうと努力するタイプです。
そのため、相手が黙ってしまうと「何かあったのでは?」と不安になりやすくなります。
ENFJが沈黙を苦手に感じるのには、次のような背景があります。
- 「沈黙=気まずい」と感じやすい
- 相手の反応が見えないと、対応に困る
- 空気が悪くなっていないか気になってしまう
このように、ENFJにとって沈黙は“問題の前触れ”のように受け取られることがあります。
一方でINFPにとっては、沈黙は心を整える大切な時間であり、無理に話す必要はないと考えています。
すれ違いを防ぐには、「沈黙=悪いこと」ではないと知っておくことが大切です。
ENFJが「今はそっとしておこう」と思えたとき、相手から心を開いてもらえることも増えていきます。
安心は、沈黙を許すところから始まるのかもしれません。
INFPが感情を隠すワケ
INFPが感情を表に出すのをためらうのは、「自分の本音を守りたい」という思いがあるからです。
人にどう思われるかを強く気にするわけではなく、むしろ「軽々しく扱われたくない」という深い気持ちが背景にあります。
INFPが気持ちを隠すときは、次のような理由が多く見られます。
- 本音を伝えても理解されないのではと不安
- 感情を言葉にするのが難しいと感じる
- 気持ちを出すと、関係が変わってしまうのが怖い
このように、INFPは感情を大切にしているからこそ、簡単には見せられないのです。
一方でENFJは「わかりやすく伝えてくれること」を望むため、「どうして黙ってしまうの?」と困惑してしまうことがあります。
大切なのは、INFPが話しやすい雰囲気をENFJが作ることです。
たとえば、急かさずにそっと待つ、否定せずに受け止めるなど、静かな安心感があれば、INFPも少しずつ心を開いていけます。
感情を隠すのは、心の奥にある大切な想いを守るため。
そのことを理解できれば、関係はもっと穏やかになるはずです。
ENFJ INFP 合わない理由④|優先するものが違う
ENFJとINFPは、大切にする価値観がまったく異なります。ENFJは「人の期待に応えること」や「周囲の役に立つこと」を重視し、集団の中での自分の役割を意識しながら行動します。
反対に、INFPは「自分の心に正直であること」や「納得できる選択」を第一に考えます。人の期待よりも、自分の理想や信念を優先する傾向が強いです。
このズレにより、ENFJはINFPの行動に「自己中心的では?」と感じてしまい、INFPはENFJの言動を「他人の顔色ばかり気にしている」と捉えてしまうことがあります。
ただ、どちらもそれぞれの正義を持って行動しているだけで、悪意はありません。ENFJが「自分を大事にすること」も理解し、INFPが「他人の気持ちを考える行動」に目を向けることで、少しずつお互いの違いを受け入れられるようになります。
価値観の違いは、ぶつかるとしんどいですが、認め合えればとても深い関係を築ける土台にもなります。
ENFJが求める「期待に応える姿」
ENFJにとって、人からの期待に応えることは「自分の役目」だと感じるほど大切なものです。
それは、自分を信じてくれる人の思いに応えたいという、まっすぐな気持ちから来ています。
ENFJが「期待に応えたい」と感じる場面には、次のようなものがあります。
- 誰かに頼られたとき、「力にならなくては」と思う
- 周囲の空気を読んで、自分が動くべきと判断する
- 目立つ場面でも、「責任を果たすこと」を優先する
このように、ENFJは「人からどう見られるか」よりも、「人のために何ができるか」を基準にして行動します。
しかし、INFPのように「自分の気持ちが納得しているか」を大切にする相手には、その行動が「無理をしているように見える」こともあります。
そこで大切なのは、自分と同じ価値観を人に求めすぎないことです。
ENFJの思いやりはすばらしいものですが、相手には相手の大切にしている軸があることを意識することが、関係のバランスを保つポイントになります。
INFPが守りたい「内なる信念」
INFPにとって、「心の中で納得できること」はとても重要です。
どんなに周りの人が望んでいても、自分の気持ちが反対していれば、その道は選びたくないと感じます。
INFPが「内なる信念」を大事にするのは、次のような理由があるからです。
- 「自分らしくない行動」は、あとで後悔につながる
- 他人の期待より、自分の想いを守ることを優先したい
- 無理をすると、心がすり減ってしまうと知っている
こうした感覚は、ENFJのように「まわりに合わせて行動する」タイプからすると、「頑固」「協調性がない」と思われてしまうこともあります。
しかしINFPが大切にしているのは、他人を無視することではなく、「自分の心と矛盾しない生き方」です。
もしENFJが「どうして一緒にがんばってくれないの?」と感じたときは、「INFPにとっての正しさとは何か」を聞いてみるのがよいかもしれません。
相手の中にある軸を知ることで、すれ違いが減り、信頼も深まっていきます。
ENFJ INFP 合わない理由⑤|対人関係の温度差
ENFJは人との交流に積極的で、誰とでも心を開いて接することが得意です。「困っている人がいれば手を差しのべたい」「もっと関わりたい」と思うタイプで、コミュニケーションにも前向きです。
一方でINFPは、少人数での深いつながりを大切にします。人と関わることが嫌いなわけではありませんが、関係性が広がりすぎると、気持ちがすり減ってしまいやすい傾向があります。
そのため、ENFJが「もっと一緒に行動したい」「もっと話したい」と思っても、INFPは「少し一人でいたい」と感じている場合も少なくありません。この温度差に気づかないと、ENFJは「避けられているのかな」と寂しくなり、INFPは「どうして放っておいてくれないの?」と感じてしまいます。
大切なのは、相手の「心地よい距離感」を尊重することです。ENFJは、INFPが一人になりたい時間を「冷たさ」ではなく「充電時間」だと理解しましょう。INFPも、ENFJが近づいてくるのは「好意や信頼の証」だということを忘れないようにしましょう。
ENFJが感じる「距離がある」不安
ENFJは、人とのつながりを大切にし、こまめなやりとりや交流の中で安心感を得るタイプです。
だからこそ、相手からの反応が少なかったり、距離を置かれているように感じると、「どうして?」と心配になってしまいます。
ENFJが不安を覚えるきっかけには、次のようなものがあります。
- メッセージの返信が遅い、あるいは短い
- 表情や反応が薄く、気持ちが読めない
- 会う頻度や話す回数が急に減ったとき
このような変化があると、「自分が何か悪いことをしたのでは?」と過剰に気にしてしまうこともあります。
しかしINFPの場合、そうした距離感は「心の充電時間」であり、決してENFJを拒絶しているわけではありません。
むしろ、大切に思っているからこそ、一人で考える時間を持とうとしているのです。
ENFJにとって大事なのは、「距離を取る=嫌われた」ではないと理解することです。
少しだけ余裕を持って見守ることで、相手から自然に近づいてくれるタイミングも生まれやすくなります。
INFPが「疲れた」と感じるタイミング
INFPは、やさしく穏やかな性格で、人の気持ちを大切にする反面、対人関係でとても気をつかいやすい一面があります。
そのため、たとえ仲のよい相手であっても、長時間一緒に過ごしたり、人が多い場に出ると、強い疲れを感じてしまうことがあります。
INFPが「もう疲れた」と感じる場面は、以下のようなものです。
- にぎやかな場で会話が続いたとき
- 相手が積極的に話しかけてくるとき
- 自分の考える時間や空間が足りなくなったとき
このような状況では、ENFJのように「もっと深く関わりたい」と思う相手の存在すら、少し重たく感じてしまうこともあります。
しかしそれは、ENFJを嫌っているわけではなく、「今は一人になって心を落ち着けたい」という自然な反応です。
この感覚を理解してもらえるだけで、INFPは心の壁を下げやすくなります。
関係を保つためには、「疲れた」と感じたときに無理をしないこと、そして相手にその気持ちを伝える勇気も必要です。
ENFJも、「関わらない時間」もまた、信頼の表れであると受け止められるようになると、関係はより安定していきます。
ENFJ INFP 合わない理由⑥|問題解決のアプローチの違い
ENFJとINFPは、問題が起きたときの対応の仕方が大きく異なります。ENFJは「早く話し合って解決しよう」と考え、積極的に会話を持ちかけたり、行動で改善しようとしたりします。対人スキルに自信があることもあり、コミュニケーションで道を切り開こうとします。
それに対してINFPは、まず自分の気持ちを整理したいタイプです。感情が整理できないうちに話し合いを求められると、「まだ向き合う準備ができていないのに…」と感じ、かえって心を閉ざしてしまうこともあります。
このような違いにより、ENFJは「なぜ話し合おうとしないの?」と焦り、INFPは「なんでそんなに急ぐの?」と疲れてしまうことになります。
どちらが正しいということはなく、タイミングと方法の違いでしかありません。ENFJは、INFPが一度心を落ち着ける時間が必要だと理解し、少し待つゆとりを持つことが大切です。INFPも、話し合いを避けるのではなく、「今は難しいけれど、落ち着いたら話したい」と伝えるだけでも、ENFJの安心感につながります。
ENFJが「話し合いたい」と感じるとき
ENFJは、問題が起きたときに「すぐに話し合って解決したい」と思うタイプです。
それは、できるだけ早く関係を修復したいという気持ちの表れでもあります。
ENFJが話し合いたいと感じるときには、以下のような理由があります。
- 相手が怒っているように見えると、関係を悪くしたくないと思う
- すれ違いを放置すると、もっと悪化するのではと不安になる
- 自分の気持ちも早く伝えて、すっきりしたいと感じる
このように、ENFJにとって話し合いは「心を近づける手段」なのです。
ですが、INFPのように「気持ちの整理に時間がかかる」タイプにとっては、この早さが負担になることも少なくありません。
そこでENFJに必要なのは、「相手には相手のペースがある」ということを受け止める姿勢です。
急がなくても、関係はゆっくりと整っていくこともあると知っておくと、心が少し軽くなります。
INFPが「今は話せない」と思う理由
INFPは、自分の気持ちに正直でありたいと強く願う性格です。
そのため、心がまだ整っていないうちは、無理に話し合いの場に出ることに強い抵抗を感じます。
INFPが「今は話せない」と思う場面には、次のような理由があります。
- 自分の気持ちが言葉になっていないとき
- 焦って伝えると、誤解されるかもしれないという不安がある
- 相手との温度差に心が追いつかないと感じたとき
こうしたときに無理をすると、あとから「本当の気持ちを言えなかった」と後悔することもあるのです。
だからこそ、INFPは「いったん気持ちを整理してから話したい」と思うのです。
ENFJにとっては「なぜ話そうとしないの?」と不安になるかもしれませんが、それはINFPなりの誠実さの現れでもあります。
すれ違いを防ぐためには、INFPが「少し時間をください」と一言伝えるだけで、ENFJも安心しやすくなります。
言葉にするのが難しくても、「今は話せないけど、気持ちはあるよ」というサインを出すことが、関係を守る手助けになります。
ENFJ INFP 合わない理由⑦|深く考えるテーマがずれる
ENFJとINFPは、どちらも考える力が強く、日々いろいろなことを深く考えています。ですが、その「考えているテーマ」に違いがあることで、会話や価値観の中でズレが生まれることがあります。
ENFJは、人間関係や社会での役割、自分がどう振る舞うべきかなど、外側の視点を重視する傾向があります。一方INFPは、自分の内面や理想、信念といった内側の世界を大切にしています。
たとえばENFJが「職場ではこうあるべき」と考えて話しても、INFPは「それよりも自分が納得できるかどうかが大事」と思っていたりします。すると「話がかみ合わない」「通じ合えない」と感じやすくなります。
大切なのは、相手がどこに関心を持っているのかを知ろうとすることです。ENFJはINFPの心の奥にある想いや価値観を大切にし、INFPはENFJの行動や関係性への気づかいを理解しようとすることで、より自然な関係が築けるようになります。
ENFJが気にする「対人の役割」
ENFJは、人との関係や集団の中での自分の立ち位置をとても大切に考えるタイプです。
「今、自分は何を求められているのか」「どう振る舞えば円滑か」など、まわりの人たちの空気を敏感に読み取って動こうとします。
ENFJが気にしやすい「役割意識」は、以下のような場面であらわれます。
- 家族や職場の中で、自分の担当をしっかり果たしたい
- 困っている人がいれば、何か手助けをしなければと感じる
- 誰かに期待されると、応えたいという気持ちが強くなる
このような思いからENFJは、目の前の人間関係や今ある状況に真剣に向き合おうとします。
しかし、INFPのように「自分の内面」を重視するタイプから見ると、「まわりに合わせすぎでは?」と感じられることもあります。
ENFJの行動は、自己犠牲ではなく「まわりとよい関係を保ちたい」という願いの表れです。
それを理解してもらえると、ENFJ自身も無理をせず、安心して人と関われるようになるはずです。
INFPが深く考える「自分らしさ」
INFPにとって、「自分らしさ」を保つことはとても大切なテーマです。
どんなに良い人間関係があっても、自分の気持ちに嘘をついてしまうと、心が苦しくなってしまいます。
INFPが「自分らしさ」について深く考える場面には、次のようなものがあります。
- 自分の気持ちとまわりの意見が食い違ったとき
- 無理に合わせようとした結果、疲れを感じたとき
- 「自分の考えを伝えるべきか」を悩んだとき
このように、INFPは表面的な正しさよりも、「自分の心が納得しているか」を大切にしています。
それゆえに、ENFJのように「場をまとめる」ことを重視する人に対して、「自分を抑えているように見える」と感じることもあります。
INFPのこだわりは、自己中心ではなく「自分を大事にすること」への誠実さです。
その価値観を受け止めてもらえることで、INFPも安心して本音を語れるようになります。
読書処方箋|すれ違いに悩むあなたへ届けたい3冊
ENFJとINFPの関係は、とてもやさしいものです。
けれど、やさしさのかたちが違うからこそ、相手を理解できずにすれ違ってしまうことがあります。
そんなとき、自分の気持ちを整理したり、相手の見方を知るヒントとして「読書」が心の支えになります。
ここでは、ENFJとINFPのすれ違いをやわらげるために役立つ3冊を紹介いたします。
「伝わらない苦しさ」「ひとりになりたい気持ち」「言葉にできないもどかしさ」――そんな想いに、そっと寄り添ってくれる本です。
『反応しない練習』|気持ちのズレに振り回されない心の整え方
ENFJは、相手の変化や反応に敏感です。INFPは、気持ちの整理に時間がかかります。
この本は、そんな二人の「感じ方のズレ」からくるストレスを軽くしてくれます。
おすすめの理由は、以下の通りです。
- 相手の態度にふりまわされない考え方が身につく
- 「黙る人」や「説明しない人」を理解する視点が得られる
- 沈黙や距離に対して、過剰に反応しなくて済むようになる
特にENFJの方が「なぜ話してくれないの?」と不安になる場面で、この本が示す「反応しない」という選択肢は、新しい安心感をもたらします。
相手のペースを受け入れることは、自分の心も守ることにつながります。
『NOを言える人になる!』|相手に気をつかいすぎる人の境界線の作り方
相手を大切にしたい気持ちは、ENFJもINFPも強く持っています。
しかしその結果、自分の気持ちを後まわしにして、無理をしてしまうこともあるでしょう。
この本は、以下のような人におすすめです。
- 相手を優先しすぎて、疲れてしまう
- 断ることに罪悪感を持ってしまう
- 自分の本音を伝えることが苦手
ENFJの「役に立たなきゃ」という思い、INFPの「嫌われたくないから合わせる」という葛藤に、そっと寄り添ってくれる内容です。
「NO」と言っても関係は壊れない。むしろ、正直な言葉が信頼を深める――そんな考え方を知ることで、お互いの距離感を心地よく保てるようになります。
『手紙屋』|わかりあえない心に橋をかける物語
ENFJもINFPも、「人のために何かしたい」という根っこを持っています。
ですが、その動機や行動のしかたが違うと、すれ違いは避けられません。
『手紙屋』は、そんな「わかってほしいのに伝わらない」と感じるもどかしさを、やさしく包みこむ物語です。
おすすめポイントは以下の通りです。
- 相手の価値観に耳を傾ける大切さを教えてくれる
- 気持ちを伝えることのむずかしさと温かさを描いている
- 読後に、素直な気持ちで人と向き合いたくなる
言葉でぶつかるのではなく、手紙で心を通わせていくこの本は、ENFJとINFPの“ちがい”を“理解”に変えるヒントがつまっています。
心を整える読書術|ENFJ・INFPタイプに合った読み方の工夫
本を読むことは、ただ知識を得るだけでなく、「自分の気持ちと向き合う時間」や「相手を理解するきっかけ」にもなります。
ENFJとINFPは、どちらも感受性が高く、人との関わりに悩みやすい性格です。だからこそ、本の読み方にも、それぞれに合った工夫が必要です。
ここでは、ENFJタイプ・INFPタイプそれぞれにおすすめの読書スタイルをご紹介します。
ENFJタイプにおすすめの読み方
ENFJは、「役に立ちたい」「もっと理解したい」という気持ちが強く、本を読むときにも「答えを探そう」とする傾向があります。
その分、感情移入しすぎたり、自分を責めてしまうこともあるため、読み方に少しだけ“余白”を持たせるのがおすすめです。
おすすめの工夫:
- 自分に必要な部分だけを拾い読みする
- 「どう感じたか」をメモに書き出す
- 自分と違う考えにも「そういう見方もある」と受け止める練習にする
読むことが「義務」にならないように、心にゆとりを持って向き合いましょう。
読書は「自分を責めるため」ではなく、「自分を理解するため」の時間です。
INFPタイプにおすすめの読み方
INFPは、本に深く入り込みやすく、登場人物の気持ちに強く共感するタイプです。
だからこそ、本の内容が「今の自分に合っているかどうか」がとても重要になります。
おすすめの工夫:
- 気になるページだけを何度も読み返す
- 読んだあとに「心が軽くなったか」でその本の相性を判断する
- 無理に読み切ろうとせず、途中で閉じる勇気を持つ
読書は、心を整える“場所”のようなものです。
言葉を通じて、自分の中の気持ちをゆっくり整理する時間として使ってくださいね。
このように、ENFJ・INFPそれぞれに合った読み方を意識することで、読書がより深く心に届く体験になります。
無理なく、やさしく、あなたのペースで本と向き合ってみてください。
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まとめ|やさしさのすれ違いに気づけたあなたへ
ENFJとINFPは、どちらも人にやさしい心を持っています。
しかし、そのやさしさの形が違うため、誤解やすれ違いが生まれやすい組み合わせでもあります。
この記事では、「決断の速さ」「感情の表し方」「人との距離感」など、合わないと感じやすい理由を7つご紹介しました。
大切なのは、相手を変えようとすることではなく、違いを理解しようとする姿勢です。
すれ違いに気づけたあなたは、すでに一歩前進しています。
相手と歩幅を合わせながら、無理のない関係を育てていきましょう。
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